自然につつまれて育つ
八幡のシンボル飯山のふもとに、地域の方々の熱い思いで小規模保育事業所「ぽんぽこ山保育園」を開設して三年目となります。
ここは自然環境に恵まれており、子どもの感性が存分に育つ環境です。私たちは当たり前のようにある自然の中で育ち、自然の大切さに気付かないで過ごしてきました。あえて今、子どもの育ちに自然の必要性が問われています。
時代と共に環境や社会は変わってきましたが、ここにある豊かな自然から感動や発見、不思議、驚きなど心躍る体験を子ども達はしています。園庭内で虫とり、カエルやヤゴ探し、溝遊び、木登りなどができる恵まれた環境の中で、思いっきり自分を発揮できる子どもを育むために、自然保育に取り組んでいます。
園庭で、桜の花びらが雪のように舞い散るその瞬間に出会えること、オニヤンマのふ化、冬の木の枝の霜が朝日に照らされるその一瞬一瞬の感動の出会いをこの乳幼児期に体験しています。
空気や風、空の色、匂い、光、音などを感じながら自然の中にいると、心の落ち着き、おおらかな心、素直な心、ゆったりとした柔軟な心が育まれ、集中力や意欲へとつながっていきます。
乳幼児期はヒトから人間になっていく大事な時期であり、人間形成、人格形成の土台となる時期にしっかり自然に触れてほしいのです。
四季の移ろいや暑さ寒さ、でこぼこ山道や緑の原っぱなど変化に富む自然での「たくましい体」づくり、仲間としっかり遊び自分で考え行動し、人を大切にできる「しなやかな心」を育んでいきます。さらに、地域の方々やお年寄りとの交流で「思いやり」「知恵」を身につけていきます。
ぽんぽこ山保育園が、子どもも大人も共に育ち合い生きる力を育む場所となるよう、そして、地域にとって保育園が、必要な集いの場となるよう皆様と共に歩んでいきたいと思います。
2019年12月
ぽんぽこ山保育園
園長 竹川 順子